民生委員制度は大正6年に岡山県で発足した「済世顧問制度」に始まります。翌大正7年には大阪府で「方面委員制度」が発足し、昭和3年に方面委員制度が全国に普及しました。発足当初は生活困窮者に対する援護活動を中心に活動を展開してきましたが、昭和21
年の民生委員令公布により、名称も方面委員から民生委員に改まり、救貧活動だけでなく、地域の福祉増進のために幅広い活動を行なうこととなりました。
「済世顧問制度」から数え、制度創設90周年にあたる平成19年には、高齢者の地域社会からの孤立・孤独、児童虐待問題や悪質商法被害などの喫緊の課題に対応すべく、「民生委員制度創設90周年活動強化方策『広げよう 地域に根ざした 思いやり』─100周年に向
けた民生委員・児童委員行動宣言─」を策定しました。民生委員・児童委員はこれからも地域住民の立場に立って、地域住民や関係機関・団体と連携・協力しながら、安心して生活できる地域づくりをめざし、活動を続けます。
「広げよう 地域に根ざした 思いやり」行動宣言
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安心して住み続けることができる地域社会づくりに貢献します |
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地域社会での孤立・孤独をなくす運動を提案し行動します |
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児童虐待や犯罪被害などから子どもを守る取り組みを進めます |
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多くの福祉課題を抱える生活困難家庭に粘り強く接し、 地域社会とのつなぎ役を務めます |
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日頃の活動を活かし、災害時に要援護者の安否確認を行ないます |